Cyan, Iron, I metabolize
松井祐生
メッセージ
少し前に屈辱的な体験をした。きっと私の生涯は屈従で溢れている。
たぶん誰かの家も同じじゃないか。
Metabolize(代謝)
あらゆる生物は外部から物質を取り込み、その物質を別の物質に変え、またその物質を必要とする場所に運んでいる。そして不要な物を外部に放出する一連の化学反応の総称。代謝が停止すれば生物は死ぬ。
Cyan
色。JISの色彩規格では「明るい青」だが、古代ギリシア語で「暗い青」を意味するcyanosという単語から派生している。また猛毒として知られるシアン化物(Cyanide)の由来は、プルシアンブルーから合成できる酸、という意味である。シアン化物は原始の地球に豊富に存在していたとされ、生命機能における代謝システムを動かせる可能性があるというが、生物にとっては有害であるため生命の起源に本当に関与していたのかどうかはわからない。
Iron
金属元素のひとつで、遷移元素である。 太陽や、ほかの天体にも豊富に存在し、地球の地殻の約5 %を占め、大部分は外核・内核にあり、原始の海に溶けていた化学物質の一つとされ、生命機能における代謝システムを動かせる可能性があるという
「生命を定義すること」はまだ誰にもできていない。そして代謝がなければ生物は死ぬのだが、代謝の起源は判明していない。つまり代謝が生命誕生の起源でありえる。
あらゆる生物はある物質を別の物質に変え、その物質を必要とする場所に運んでいる。代謝が停止すれば、生物は死ぬ。
D.C.
プロフィール
東京出身。
2016年より独学で映像/写真制作を始める。
主な作品として、自身の精神分析受診の記録映像を渋谷の夜景に暴露する「Comunities influence me」、
自然と人間との矛盾する美的関係性を捉えた「Humancity in the nature」、
「私」を自然の変形態として捉えた共生の物語「きっと私たちは自然ではない」など。
主な展示としては2016年「写真新世紀展」(東京都写真美術館)、
2021年「Mirrors And Windows/The Shape Of Images To Come」(銀座奥野ビル)、
2022年 BLeeDinG eDgE on PoST/pHotOgRapHy 写真は変成する2 選抜展(京都芸術大学)など。
また2021年『きっと私たちは自然ではない』を刊行
受賞歴
・2016年 写真新世紀優秀賞受賞(SFMOMA エリン・オトゥール氏選)
・2018年 AthensPhotoFestival 特別賞
・2020年 IMA NEXT グランプリ(ホンマタカシ氏選)
・2020年 TOKYOFRONTLINE 準グランプリ
・2021年 IMA NEXT ショートリスト選出(ヴィヴィアン・サッセン氏選)