実験美容室 vol.3 飯田信雄 写真展 euforia 306

実験美容室 vol.3 飯田信雄 写真展 euforia 306

2024年3月7日

ステートメント:
5億年前、明るさを感じる原初的なセンサーとしての目を手に入れたのは植物でした。
それが何かのきっかけで動物が取り込み、植物、昆虫、魚、動物は、同じ目を起源として発達してきました。

人間用に作られたカメラのレンズを間違った使い方をして撮影しています。
そうして見る世界は人間が普段目にする光景ではなくなっていて、
太陽の光のもとで植物の景色は、形や色が単純になり、
花や葉は光と溶け合って、まるで音楽や踊りのようなハーモニーや躍動を感じます。

どこかとても懐かしくてユーフォリア(幸福と陶酔)を感じるのは、
それほど発達していなかった頃の目で見た、連綿と続いている記憶のような景色ではないかと夢想しています。

開催概要

実験美容室 vol.3 飯田信雄 写真展 euforia 306
2024年3月7日(木)〜3月10日(日)
13:00〜19:00(3月7日のみ 15:00〜19:00)
入場無料
会場:〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目9-8 奥野ビル 306 号室
銀座奥野ビル306号室プロジェクトへのアクセスはこちら

アーティストプロフィール

飯田信雄 | Nobuo Iida

1961年 東京生まれ
1983年 東京工芸大学写真工学科卒業
エイワスタジオを経て八倉巻弘行氏に師事
1990年 フリーカメラマンに

飯田は、設計者の意図とは違うレンズの使い方がヒトの目の延長や模倣とは違う独特の描写をすることを発見。そのようなレンズの使用法で、植物、花、風、太陽の光を撮影。全てが溶けて一体化され、光と色が強調された画は印象派の絵画のようにも見える。

最近の展覧会では、大きい布、薄い布にプリントしたものを吊り、実物よりも大きくプリントされた植物や風で揺れる植物に囲まれて多幸感が生まれるようなインスタレーションを実践している。

< 実験美容室について >
この企画は「部屋と記憶」主宰者であり、銀座奥野ビル 306 号室プロジェクト会員である野村とし子の企画 です。
306号室は戦前から美容室として使われていました。その痕跡は例えば壁に丸い鏡が3つ設置されているよう に役目を終えた今でも見ることができます。
アーティストはホワイトキューブにはないこの部屋の特性を逆手にとって、ここでしかできない実験を試みることが可能である、とも言えるのではないでしょうか。  

(以下、展示風景)