展覧会2日目〜4日目の来場者数は50名ほど。インバウンドの観光客が少ないように思えるのは夕方からの開室のせいだろうか。友人、知人の他に作家をInstagramでフォローしている人などSNSを通じて来る人も多い。また初日に来場した方が知人を連れて来場したという場面もあった。
また、私は在廊中にいくつか展示風景の動画を投稿したが、友人の一人が、すごくいいと反応してくれ、とても嬉しい。と同時に、こうやって動画にコメントを寄せたのは何がそうさせたのだろうか、と思った。おそらく、作品が作る光と影がいい、会場の奥野ビルに合っているということなのだろうとは思うのだが…
つまり、展覧会というのは作品だけで成立するものではなく、会場とのコラボレーションであるのではないだろうか。そして作品と会場との相乗効果が人を動かすのだろう。などということを思ってしまった。見に来た方が知人を連れてくるというのも会場と作品のコラボレーションに反応した結果なのではないだろうか。
ところで、会場とのコラボレーションと一言で言うのは簡単だ。が、会場に寄り添い過ぎているように見えてしまう場合はちょっと違和感が出るし、どのようなさじ加減にするかは作家のそれまでの経験や直感だったり、周囲のちょっとしたアドバイスが作用する場合もあるかもしれない。
そして気付くと作品が勝手に一人歩きするようになる。例えば、DAY1の投稿で書いたように、今回の展示では、灯篭の台座は既製品でそれを置く台は306号室にあった丸いテーブルにした。台座と台の組み合わせは事前に考えたものではないが、置いてみたらそうなることが予定されていたかのようにピッタリだった。振り返って考えると、このあたりから作品が一人歩きしたように思える。なお、丸いテーブルは2つしかなかったので、3つある灯篭のうち、一つの台は306号室の鏡の前の台の脚を組み合わせたが、結果的にこれも最初からこういう台だよねという雰囲気になった。